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監理技術者制度運用マニュアル(2)

今回から数回にわたって、監理技術者制度運用マニュアルの内容をご紹介します。

一 趣旨

(1)建設業における技術者の意義
 建設業については、一品受注生産であるためあらかじめ品質を確認できないこと、不適正な施工があったとしても完全に修復するのが困難であること、完成後には瑕疵の有無を確認することが困難であること、長期間、不特定多数に使用されること等の建設生産物の特性に加え、その施工については、総合組立生産であるため下請業者を含めた多数の者による様々な工程を総合的にマネージメントする必要があること、現地屋外生産であることから工程が天候に左右されやすいこと等の特性があることから、建設業者の施工能力が特に重要となる。一方、建設業者は、良質な社会資本を整備するという社会的使命を担っているとともに、発注者は、建設業者の施工能力等を拠り所に信頼できる建設業者を選定して建設工事の施工を託している。そのため、建設業者がその技術力を発揮して、建設工事の適正かつ生産性の高い施工が確保されることが極めて重要である。特に現場においては、建設業者
が組織として有する技術力と技術者が個人として有する技術力が相俟って発揮されることによりはじめてこうした責任を果たすことができ、この点で技術者の果たすべき役割は大きく、建設業者は、適切な資格、経験等を有する技術者を工事現場に設置することにより、その技術力を十分に発揮し、施工の技術上の管理を適正に行わなければならない。

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