情熱の行政書士 小中恵介ブログ [KEISUKE KONAKA’S BLOG]

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下請代金の見積・決定について

(1)依頼方法

建設工事の注文者は、請負契約の方法が随意契約による場合にあつては契約を締結する以前に、入札の方法により競争に付する場合にあつては入札を行う以前に、第十九条第一項第一号及び第三号から第十四号までに掲げる事項について、できる限り具体的な内容を提示し、かつ、当該提示から当該契約の締結又は入札までに、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な政令で定める一定の期間を設けなければなりません。 

一  工事内容

三  工事着手の時期及び工事完成の時期

四  請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法

五  当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止の申出があつた場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め

六  天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め

七  価格等(物価統制令 (昭和二十一年勅令第百十八号)第二条 に規定する価格等をいう。)の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更

八  工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め

九  注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め

十  注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期

十一  工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法

十二  工事の目的物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置に関する定めをするときは、その内容

十三  各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金

十四  契約に関する紛争の解決方法

※二が抜けているのは、様式第十九条の「請負代金の額」を外したため

(2)見積期間

見積期間は、次に掲げるとおりです。ただし、やむを得ない事情があるときは、第二号及び第三号の期間は、五日以内に限り短縮することができます。
一  工事一件の予定価格が五百万円に満たない工事については、一日以上
二  工事一件の予定価格が五百万円以上五千万円に満たない工事については、十日以上
三  工事一件の予定価格が五千万円以上の工事については、十五日以上

(3)見積の内訳

建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとに材料費、労務費その他の経費の内訳を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならりません。

(4)金額の決定方法

建設工事の請負契約の当事者は、各々の対等な立場における合意に基いて契約を締結しなければなしません。注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはなりません。